300文字小説

『きびしいお言葉』

 幸子は中学時代からの夢であった保育士になった。途中、介護の仕事にしようかな、と迷ったこともあったが、未来のある子どもたちを相手にする方が夢があって良いなと、保育士を選んだ。

 初めての担任は四歳児だった。

 四歳児とはいえ、しっかりと意思表示のできる子や、何も言ってくれない子など、すでにさまざまな個性を持っていて、悩みは結構多い。

 でも、お遊びの時間は、子どもたちと一生懸命に楽しく遊ぶことにしている。

 ある日、そんな幸子の顔をじっと見つめて、あきら君が言った。

 「先生、先生は大人になりそこなったんでしょ」

 「えっ、どうして?」

 「だって、毎日、子どもたちと遊んでばかりいるもん」

 ガーン!当分、立ち直れない。


(愛知県岡崎市・主婦・73歳)


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