おじさん図鑑

『二人に一人』

 今や日本人の死因のトップは男女ともに「がん」だそうだ。ただし、がんにかかったとしても、昔と違って難治の病ではなくなっている。完治する場合もある。

 とはいえ、現代日本では二人に一人が「がん」になるといわれている。もちろん高齢化社会を背景にしているのだが、それにしても多くないか。

 実は、おじさんもがんの経験者だ。八年前、腎臓に腫瘍が見つかった。手術してみたら、がんであった。さらに昨年、肺にポツンと怪しい影が出現。すぐに手術したら八年前の腎臓がんの転移だったことが分かった。現在は定期的に検診するだけで、抗がん剤などの治療はしていない。ごくふつうに、年齢相応の元気さで生活している。

 この冬、今度は妻が激烈な喉の痛みを訴え、ついに手術するに至った。術後、医師から結果を通知された妻は、晴れ晴れした顔でおじさんに報告した。

 「がんじゃなかったんだって!私もおかしいと思っていたのよ。何しろがんは”二人に一人”でしょ。あなたががんなのだから、私もそうだったら理屈に合わないじゃない」

 もちろん冗談だろう。が、何であってもがんでないのにこしたことはない。

(エッセイスト)飛鳥圭介

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 2

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)

この記事へのトラックバック